LINEスタンプ 使ってね

[見つかるZOU:検索窓]3つのSHOPで探し物簡単検索


「エ・アロール」後半

TBS/木曜:夜9時 <2003年10月9日ー12月18日>

テレビ番組 TBS
テレビドラマレビュー:「エ・アロール」

(出演/豊川悦司、木村佳乃、吉行和子、草笛光子、津川雅彦、緒形拳他)●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第6話
11月13日(木)オンエア分:★★★★

のっけから何ですが。。きれいごとは、もう止すわ。あたくしは、ここのエ・アロール精神とやらゆーのは、個人的にはすっごく嫌いだ、とはっきり確信してしまいましたっ。

ドラマとしては、とても楽しんで観てるんだけど、今回の岡本杏子や立木重雄はもう生理的に駄目っ。うーん、立木さんは理解できる部分(前に「もっと自分をちゃんとしてから、恋愛とか結婚とかしようと思ってたら、いつのまにかこの年になってた」みたいなとこ)もあるからまだしも、岡本杏子、あれはいかんっ。

この期に及んで、まだそんな色狂いしたいものだろーか?思いを寄せるのは勿論いいけど、身内の借金のことで悩む玲香さんの話も聞かないし、むやみに邪険にできない立場の来栖にねちねちべたべたとつきまとい、挙げ句の果てに「抱いて・・」だとぉ?ううううぅ、この色ぼけばばぁ!(あぁ、言っちゃった。。でもすっきりしたぁ)

別に恋愛に年齢は関係ないし、好きになっちゃったものはしょうーがないけど、もうちょっと人間としての慎みってもんがある。好きなら相手の気持ちや状況や立場を考えるし、大人なら向うの気持ちを慮って当然。でなきゃ、大人って何なんだ?今まで人として、何を学んできたんだ?

その点、玲香さんと野村おぢはいいわねー。強がりだけど、自分を客観視できてでも、どこか素直で。正装した二人がコンサートホールの階段を降りてきて、遠慮がちに自分のことを話すシーンとかは、これが「在るべき大人の恋の始まり」って感じで、ホントにお綺麗でございました。

原作者の渡辺淳一氏は、老人だからって言ってそんな穏やかな部分ばかりじゃない、これが本当の老人の姿だよーんと岡本杏子みたいなのを出してるのかもしれないけど、実際そーだとしても、そーゆーことってこんなに全開にして誰が嬉しいのか、甚だ疑問に思える。露悪趣味なのかしらん。

エ・アロールの語源ともなった元々のエピソード(ミッテランのね)を考えあわせても、ここのエ・アロール精神は変っ。何でも有りの好き勝手やりたい放題じゃなくて、本来はもっとフランスという国や国民性に裏打ちされた「個人主義」の到達点だと思うんだけどなぁ。

ふーっ。ぷんぷんしながら、でも、あのぉ、要するにですね、ドラマとしては、かなーり面白くなってきました。。だって、それはそれ、これはこれだももん。


●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第7話
11月20日(木)オンエア分:★★★と五分の四

「そこそこハッピーエンドにしてね願望」を満足させつつも、意外なところで軽く裏切ってくれるバランスが、うまく取れてたわ。この割合具合が、ドラマの王道的バランスってやつかしらんね。

前回かわいらしいデートを楽しんだ、玲香さんと野村おぢ。でも身内の借金返済のために、誰にも言わずに退去しようとしてた玲香さん。それを知った野村おぢが怒りながらプロポーズするのが、とーってもよございました。

そしてそのプロポーズを受けたものの、野村おぢの息子たちが反対してるのを聞いて「行き場がなくなったから野村さんと結婚することが、御家族には腑に落ちないのも当然」と思い悩む玲香さんが、これまたブラボーっ。これぞ大人の態度とゆーものです。でもって、立木や来栖の配慮で結局息子たちの理解も得られて、このあたりはとってもめでたしめでたしだったんだけど・・。

問題は、あの岡本杏子である。恋人・麻子に一晩中来栖に抱いてもらってただの、さんざん煽って、あげくに「そんなに好きじゃ無いなら、私に頂戴」だとっ?ずうずうしいにも程があるっ。一応、来栖がはっきり引導を渡したけど、「ちゃんとふってくれてありがとう」なんて言ってたけど、これでホントに収まるのかどーか、まだまだ安心はできない。

そして、とりあえず来栖がこうしてけじめをつけたのに、別れを告げてしまう麻子。これは勝手に解釈すれば、来栖への思いが自分でも気づかないうちにあまりにも深くなってたことへの、戸惑いのよーなものね(何かエラそう?へへ)。

だからいずれ復活するとは思うのだけど、ふたりの別れを知った岡本杏子がまた張り切るんじゃないかと、ちょっと心配なあたくし。。

あまり今どきの言葉は好きじゃ無いのだけど、岡本杏子は思いっきりウザイっ。それは年取ってるからじゃなく、あの元々の性格が気持ち悪い。ホントなら、いくつになっても最後まで女でいたいのね・・と、同性としての憐憫の情が湧いてきそうなものなんだけど、これがまったくこれっぽっちも出てこないのである。

ウワサ好きで余計なことべらべら喋りまくるのも、他の人への配慮がまったく無いのも、うんざりするほど嫌。

・・・してみると、人間って年齢を重ねたら誰でもある程度の「深み」が出来てくるっていうのは、やっぱり幻想なのかしらねー。

いずれ、あの年代になったらイヤでも自分自身で分かることなのだろうけど。。人間的深さじゃなくって、欲望のみが深くなっていったら・・、それって結局老醜とか老害っても


●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第8話
11月27日(木)オンエア分:★★★と六分の五

仲良きことは美しき哉。。男女がこんな風に仲良しなのって、いいねーやっぱり。

前回結婚した、玲香さんと野村おぢ。ぎらついてなくて(いや、夜のおふたりは存じませぬが。。はいっ)、自分のことよりもまず相手の気持や状況を慮る。

それもわざとらしくなくて、よそよそしくもなくて、素直に自然にそうしてる所に、見てるこちらまでもにっこり。堅物・野村おぢも以前に比べれば丸くなったけど、それが極端じゃないのも好ましく、変わった今の自分が嫌いじゃ無いと言えるのもいいなぁ。

そして自分の将来の夢は「世界一周をしたいという妻の夢を叶えること」というのが、もぉっ、くうっと来ますです。

この間お別れしちゃった来栖と麻子も、変に意地を張り続けないで仲直りして、高校生みたいなデート(スケートにショッピングにボーリングって、高校生どころか中学生か。。)をしてたのも、よございました。

ふふ・・、しかし、渡辺淳一の世界が、こんなほのぼので終始する・・わけがないわね。玲香さんにふられて、しょぼくれてたはずの立木が、3ヶ月前に出会っていた女子大生・佳奈と復活。妊娠していると告げられ、彼女と一緒にエ・アロールに住むと言い出す(ふーん、ってーことは、もうやるべきことはやっちゃってたとゆーことだわね。。)。

しかしっ、実は佳奈には別に男がいて、立木から金を巻き上げようとしてる。それを偶然知ってしまっていた来栖は、立木を傷つけないようにそれとなく忠告するものの、彼は怒って出ていってしまう(が、実は真相に気づいている気配)。

今回はここで終わったのだけど・・、いくら年を取ってて焦ってるとはいえ、やっぱりねぇこーゆーのには拒否反応が出ちゃう。極端な年齢差ってどこか不自然だし、だいたい出会ってすぐそーゆー関係になるってのもなぁ。ヘタしたら、援助交際みたいだしなぁ。

「年相応」って、それなりに大事なことのような気がする。渡辺淳一氏は、そういうもので老人を縛るなというお考えなのだろーけど、別に老人に限らずそれぞれの年代にふさわしい恋愛や考え方があって然るべきと思う。

仮に、「年相応」じゃない恋愛や生活があるとしても、それをいちいち全開にして周囲に認めさせようとしなくても、こっそり私的に楽しめばいい。もともと恋愛なんて、極私的なものだもん。ドラマとしては楽しんでるけど、どーもその辺にはいつまでも違和感を感じているあたくしなのである。



●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第9話
12月4日(木)オンエア分:★★★と半分

前回、妊娠した女子大生の佳奈との同居話で来栖と揉めて、エ・アロールを出ていってしまった立木おぢ。妊娠はホントだったけど、父親は別の若いおにーちゃんで、そのことにうすうす気づきつつも、言われるままお金を出す立木。

彼がこうした行動をとったのには、過去の苦い恋人との別れがあり、その罪滅ぼしのような気持からだった。でもその佳奈もまた、若いおにーちゃんに騙されているようなこともあり、彼女はお金を返しに来る。怒ってその男に会いにいく立木。その立木が心配で一緒についていったはずなのに、逆に自分の方がキレてしまう来栖。そして、深まる男の友情。。

・・・ってなストーリーでございました。この展開に、そんなこともあるかな、と思い、来栖と立木、立木と野村のやりとりにも暖かく微笑ましいモノを感じてもいるのだけど。。でも、何だかするすると流れていってしまったわ。。

ふつーなら、お金は返しに来ないような気がする。ふつーなら、別の男の子供と知ったら怒るよーな気がする。・・と思うあたくしは、汚れ切ってるのかしら?

人間のあざとさや若人の残酷さを出す一方で、するりと出てくる救いが少しカンタン過ぎるような気がして、何だかこじんまりしちゃったなと言うのがあたくしの正直なところ。多少嫌悪感を持ちながらも、老人の生々しさがストレートに出されているところが、興味深かったんだけど。

どーやら最近は、お行儀の良さが勝ってる印象なのであります。ドラマではなかなか扱わないテーマだから、もっと賛否両論が飛び交う「問題作」であっても良いと思うのだけど、何だかどんどん口当たりの良い方向へ向かっているみたい。。


●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第10話
12月11日(木)オンエア分:★★★★

物悲しいけど、じんわりとココロに響く良い回でございました。。

風俗嬢を部屋に呼んでいた入居者の堀内が、心臓マヒで突然死。それを見ていた向いの部屋の松井が、他の入居者たちに話したことで、あっという間にその噂が広まり、次々と退室希望者が増えて、経営危機に陥るエ・アロール。。

以前から風俗嬢を連れ込んでる入居者がいるという噂は、やはり本当だったわけね。。このことを、ホームの体面を保つためでは無く、亡くなった堀内やその家族のために伏せておこうとした来栖の気持は、わかるような気もするんだけど・・・、でもねぇ、やっぱり生理的には受け入れ難いものが残りますです。

ベラベラと噂を吹聴して回る松井にも大人気ないモノを感じるけど、女性である松井が嫌悪感を持つのもやむを得ない気もいたしますし、その後の波紋もまた当然と言えば当然とも思えます。

うーん、でも、何だかやるせない。父親が死んだというのに、それよりもお金の方が気になる息子夫婦。さらに、後で風俗嬢を呼んでいたことがわかった時に口々に罵る夫婦を見てると、これまでの堀内の寂しさも想像できるし、例え風俗嬢とは言え、ひとりっきりで淋しく死んでいくよりは良かったのかもしれない。

そして、そうやって考えていくと、この恐ろしくどぜーたくなエ・アロールで暮らす老人たちみんなが哀れにも思えてくる。かねがね、こんな庶民の現実とはかけ離れた環境で好き勝手やってることに、ムッとしていたあたくしだけど、結局老後を一緒に暮らす家族がいない、ということだもの。

だからこの状況を見る限りでは、殺伐とした苦いものが残るばかりなのだけど、そこを救ってくれたのが、来栖と麻子の新たな展開。

朝方、疲れた戻ってきた来栖を静かにやさしく迎える麻子。そして資金繰りに歩き、さらに立木の検査結果に沈んで帰ってきた来栖が、部屋にいる麻子を見て思わず抱き締めるシーンは、胸がキュンとなりました。

人との関係をどこか閉ざしてきた来栖の鎧が、ぽろりぽろりと剥がれて行き、そんな自分に戸惑いながらも、その変化に無理に抵抗しない彼。このあたりの表現がとてもうまくて、やはり豊川悦司はいいなぁと再認識しております。

このふたりの関係がどうなるのか、エ・アロールは存続できるのか、立木は手術を受け入れるのか、予告編を見る限りでは、そんなに甘い結末でもないようだけど・・、次回の最終回を静かに待つことといたしましょう。


●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最終話
12月18日(木)最終回オンエア分:★★★と三分の一

正直、前回ほどココロは揺れなかったのだけど、まぁ収まるべきところに収まった無難な最終回でございました。

予告を観た時には、もっと波乱万丈か?と思ったのだけど、エ・アロールの経営危機は来栖が自分のマンションを売り払ったことで、とりあえず解決。風俗嬢問題の余波が残っていた入居者たちの気持も、杏子さん提案のクリスマスツリーでなごみ、さらに先々の安定も思わせるしみじみ系な暗示。手術を拒否していた立木も来栖の説得で手術をして無事に成功し、惹かれ合いながらも結婚に二の足を踏んでいた来栖&麻子も無事御結婚。。。

いや、よろしいんですのよ、これで。よろしんですけれども・・・、これまで結構リアルな問題提起や状況が多かっただけに、何となくこじんまりしちゃったかなぁ・・と。

あたくしの勝手な妄想では、もうちょっと違っておりましたの。例えば・・

<妄想その一>
資金繰りがつかなくなって、いよいよエ・アロールの経営権を手放さざるを得なくなる。でもギリギリのところで、誰かが急死して遺産を寄付して、エ・アロールは残る(立木さんもそんなことちらっと言ってましたが)。

<妄想その二>
立木の手術はいったんは成功。でもその後容態が急変し、臨終の間際、涙を流す来栖に「これが人生さ」みたいなことを言って微笑みながら逝く。その後、身寄りのない立木のために、エ・アロールのお墓みたいなのが出来てて、静かに合掌する来栖と麻子。そのふたりの指には、きらりんと光るエンゲージリング。。

<妄想その三>
この時点では結ばれなかった来栖と麻子が、何十年後かに再会。ジジババになってから、シルバーウエディング。。

等々、何かひとつひねりがあるかなぁと、思っていたのでございます。

なので、あたくしとしてはちょっとモノ足らない最終回ではあったのですが、全体的には、楽しめたドラマでした。老人のセックスというテーマや、少々センセーショナルなエピソードにぎょっとすることもあったのだけど、一方で来栖の静かなたたずまいが、その生臭さを中和してくれた気がいたします。

麻子も最初は頭でっかちな女かな?と思ったのだけど、だんだん素直な面が出て来て、杏子さんと来栖の関係に焼きもち焼いたり、今回の思い掛けないプロポーズにあたふたしてるのなんて可愛らしかったです(木村佳乃嬢も好きになりました)。

ああ、でもやっぱり最大の決め手は、来栖を豊川悦司様が演じたことかしら。他の役者さんが思いつかないくらい「来栖」で、彼に感情移入できたからこそ、身近じゃないテーマにも割と抵抗なく入れたと思います。演技のうまさもさることながら、全体から醸し出される独特の魅力。うーん、やはり連ドラにも定期的にご出演いただきとうございます。。
posted by ちぃ@テレビ旬報 at 14:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | エ・アロール
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。