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「菊次郎とさき」

テレビ朝日/木曜:夜9時 <2003年7月3日ー9月11日>

テレビ番組 テレビ朝日
テレビドラマレビュー:「菊次郎とさき」

(出演/陣内孝則、室井滋、賀集利樹、京野ことみ、西島秀俊他)●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
放映前期待度:★

あの、ビートたけしの自叙伝的家族モノって、もー、何回もやってませんでちたかぁ?そりゃ、わたくしは確かに拝見したことないですけれども、もー、よろしいんじゃないでしょーか。。あーんっ、この期に及んで、またやるってのはどーゆーお考えなのでしゅか。。もー、場面も台詞の感じも浮かんでくるぅ。。。うううううっ、く、苦しい。。


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第1話
7月3日(木)オンエア分:★★★

あらま。。さほど嫌じゃなかったわ。。やっぱ役者さんの力かしらね・・?昭和30年頃ってゆーから、もう50年近く前の東京下町に住む北野一家。

ここの親父が大酒飲みの大馬鹿もので、毎晩飲んだくれては溝の中にハマってて、家族全員が「我が家の恥」と言う困ったちゃん。だけど、そこに殺伐としたものはなく、かといって「こんな親父でも愛されてますっ」ってヘンな気持ち悪さもない。分をわきまえてるってゆーか、ありのままをそのまま受け入れてる感じが悪くなかったわん。

昔の日本人ってこんな感じだったのねー、って妙に素直に受け止めちゃったりしちゃったりして。。姑が嫁の室井滋にこの駄目親父を「いつか殺してあげるから」ってふた言目にはとぼけた顔で言うんだけど・・、でも今だったら、ホントに殺されちゃうんだろーな。。


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第2話
7月10日(木)オンエア分:★★★と半分

ふむ、やはり気のせいじゃなかったのだった。。ドラマとしては、なかなかに良く出来てばす。観終わった後味が、悪くないのよね、これ。ふた言目には、馬鹿とか、ろくでなしとか、どーしよーもないとか云いながら、タケシにも「勉強しないと、父ーちゃんみたいになっちゃうよっ!」とかも云っちゃう母・さき。

んでも、どこかで菊次郎を認めてるとゆーか、視線が冷酷じゃなく、且つきれいごとっぽい愛情表現じゃない、その加減具合が絶妙なのであるる。室井滋ならではかもねー。それに加えて、家の中や街の風景が昔博物館みたい(ブタの蚊取り線香置きとか可愛くて、最近よくあるレトロタウン風?)だから、団塊の世代近辺の方々にはたまらんっ!って感じかも。


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第3話
7月24日(木)オンエア分:★★★

そーか、タケシはカツオだったのね。。

すぐバレる嘘つくとか、悪い点数のテスト隠すとか、御馳走には鼻が特別に効くとか、勉強せずにすぐ野球しに行っちゃうとか、まーんまカツオ。そんな駄目息子と、飲んだくれで家にお金入れない駄目亭主のために、昼夜問わず働く母・さきがとうとう倒れちゃうってゆー巻。お医者様から何か精がつくモノを、妻・さきに食べさせなさいと言われた菊次郎は、こともあろうにペット鶏のぴーちゃんをグツグツ煮込んで鳥鍋に。。

可哀想にと言いつつも、久しぶりの御馳走につい美味しそうにたべちゃう北野一家。。「んまぁ!何て残酷なっ!!」って?いや、所詮生き物は他の生命を食べて生きてるわけで、パックのお肉や切り身のお魚食べてるあたくしたちだって、同じこと。こーゆー生々しい人の暮らしの本質を、日常で見聞きする、させるって大事なことなのかも・・?今はもう手後れかもしんないけど、ね。。


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第4話
7月31日(木)オンエア分:★★★と半分

正直言って、よくわかんない世界、ではある。。

ペンキ屋の菊次郎が「火気厳禁」と書いてくれと言われて尻込みする(→読み書きができない)。武がさい銭泥棒をする→(バレて注意はされるが、補導とかはされない)。さきが武の担任の藤崎先生にお弁当を作ったり、家で晩ご飯をふるまう(→今なら即不倫とか言われちゃうし、現実そうだったりするし。。)。

こんな具合に、今だと考えられないよーなことが多いから、実感としては分かんないのだけど。。でも、状況が悲惨なわりには妙に明るくて、結構ほのぼのしてて、希望も持ってて、どこか力強い。人の視線が意地悪じゃないのよね。。

それにただ「ほら、昔はこんなに良かったんだぞ」って、懐かしんで自己満足してるんじゃないんだなぁ。それだと観ても、ただふーんって終わるんだけど「何か」がぽわんとココロに残る。。変に教訓めいてないとこが、素直にそんなことを感じさせてくれるドラマでありんす。。


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第5話
8月7日(木)オンエア分:★★★と半分

大酒飲みの底なしの馬鹿親父・菊次郎が、町のお祭りの名誉職的な「見回り役」をすることに。但し、毎年菊次郎自身が酔ってお祭りをぶち壊してきたから、それまでの3日間禁酒するってゆー条件付き。で、何とかギリギリまで持ちこたえたのに、最後の最後で飲んじゃってやっぱりぶち壊すってのが、今回のお話。

いつも内容としては、とりたててどーのこーのもない、武の子供時代のエピソードなんだけど、描き方がとても上手なのよね、これって。あたくしの最も苦手とする典型的な暑苦しい人間賛歌ってのじゃなく、どこか醒めた淡々とした視線があって、だけどそれぞれに人としての魅力がある。本音を言うにしても、必要以上に相手を攻撃しない。愛情はあるけど、溺愛ではない。建て前とか、見栄とか、変な自己主張とか、人間不信とか、膨張したプライドとか、そーんな厄介なものがない世界。

そーゆー時代だったんだと言ってしまえばそーなのかもしれないけど、ペンキ屋さんならペンキ屋さん、その妻ならその妻の、まーんま生きてるところが素直にいいなぁと思える。どーやって生きていったらいいのかわかんないっ、って人には何かヒントをくれるやも知れませぬ。。


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第6話
8月14日(木)オンエア分:★★★と半分

一時期、シンプルに暮らそう的な本が流行ったけど、このドラマの設定になってる昭和30年頃って、まさしくみんながそれを地でいってるみたい。みんながみんな貧乏で、食べていくのも大変な自転車操業状態。武んちはその代表選手みたいな家で電話もないから、隣の棟梁に呼び出しをしてもらってたんだけど、あんまりそれが頻繁なのでとーとー怒った棟梁がお金を貸して、電話を設置することに。

でも、電話が来たら來たで、今度は北野家が近所の家の呼び出しをすることになるんだけど。。この電話の件といい、さきがやたらと教育ママ的だったり、長男の結婚式のレベルにこだわったり、どーやらこの頃から後々の価値観とか生活の形が出てきたみたい。観てるこちらは、その爛熟期に育ってどっぷり浸かってきたのだけど、なぜかこの頃っていーな、って思ってしまう。自分の部屋なんて勿論ないし、夜も家族で雑魚寝だし、御馳走なんて全然ないんだけど、その恐ろしくシンプルな生活や感覚がすっごい身軽に見える。

でも、もうこの便利さに慣れてるとゆーか、あって当然だから、実際にこーゆー暮らしができるのか?っていったら、できないんだろうけど。。無いものねだり・・?ってものかしらんね、やっぱり。。


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第7話
8月21日(木)オンエア分:★★★と三分の二

北野家の長男・重一と婚約者・久美子の結婚が決まり、いよいよ結納。

でも挨拶の台詞が、ちっとも覚えられない菊次郎。猛特訓と予行演習のおかげで、何とかその場を乗り切ったものの、恐ろしいのはその後の酒宴の席。さきがお酒を飲ませないようにするけど、でもやっぱり大暴れしちゃうんだろーなと思ってたら、先に久美子の父が泥酔して宴席は滅茶苦茶に。その日の夕方、酔いが醒めた久美子の父が詫びに訪れたら、今度は菊次郎が酔っぱらって大暴走。でもお互いにぶざまなところを最初に見せあって、かえって仲良しになったみたいなんだな、これが。

この無駄な見栄の張り合いがないのは、やはり時代ってものなのかしらん。。相手に見くびられちゃいけない、ってゆー馬鹿な虚栄心とか、ちょっとでも相手より優位に立ちたいってところが、ほーんとにないんだもん。いーよなぁ、こーゆーのって。それに母親のさきも、結婚したら同居するっていう長男を、新婚の間くらい夫婦水入らずで暮らせって言うのよ。

もぉ、その辺の子供に執着する母親に聞かせたいわっ。こーしてみると、さきって進歩的な母親だったのねー。ちょっと、うらやましいぞ、こーゆー母親って。あたくしは、別に特にたけしのファンでもないんだけど、こーゆーお母さんだったから、今の彼が在るのだわね、きっと。。


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第8話
8月28日(木)オンエア分:★★★と三分の二

母さきが、胃ガンで余命三ヶ月の命?!って、実は隣家の小五郎夫婦の勘違いだったんだけどね。でも、お昼過ぎに病院へ行って、その日の夕方には町中にその噂が広がっちゃって大騒ぎっ。ま、いつもながらのドタバタだったんだけど、これがねーけっこう面白いわけです、今回も。

相変わらず飲んでは大暴れしてる菊次郎が、さきの病気を知ってから、お鮨やうな重食べさせたり、朝ごはんの支度から掃除洗濯までやろうとしたり、お酒をやめると宣言し、神社にお参りに行っちゃったり・・と大変身。と、そこで勘違いをしてることに気づいたさきが、菊次郎を追い掛けていって「一杯飲もうか?」って誘うところが、いい感じでございましたわ。

濃密な共同体って苦手なんだけど、どーもこの世界にはどこか惹かれるモノがあるのよね。干渉されるの大っ嫌いだし、馴れ馴れしいのもホントダメなんだけど、この世界はどこかカラっとしてて、いいかも?なんて思っちゃう。あたくしって、べったりはイヤだけど、気にはして欲しいとゆー、いまどきの始末に悪いタイプのひとりかも。。いじいじ。。うじうじ。。


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第9話
9月4日(木)オンエア分:★★★と三分の二

二言目には「勉強しないと父ちゃんみたいになっちゃうよっ」と、勉強嫌いのタケシに怒鳴る母さき。前々から、内心ではその言葉に傷付いてた菊次郎がとうとうキレちゃって、タケシの教科書を燃やしちゃう(本当は燃やしてなかったんだけど)。

それに怒ったさきが、家出をしちゃって、他の家族も全員それについていっちゃって、菊次郎はひとりぼっち。北野家では他にも「死んでしまえっ」とか「いつか殺してやる」とか、やたらと物騒な言葉が普段から飛び交ってる。でもこれは挨拶のよーなもので、いちいち誰も気にしてないんだと思ってたら、当人の菊次郎はやっぱ気にしてたのね。。

でもってそんな菊次郎の気持ちを理解するのが、なんとタケシ。「言っていいことと悪いことがある」ことを、今回ばかりはダメ息子タケシに教えられた母さきだったのでありました。さきも、心の底ではどこか菊次郎を認めてるし、菊次郎の方だってさきを大事に思ってる。お互いにそれはわかってるつもりなんだけど、つい相手の嫌がることをやってしまう。慣れもあるし、今さらってのもあるし、照れもあるし。

だけど時には、ちゃんと自分の気持ちを伝えあうことは、やはり大事なことなのかも。時代は変われど、夫婦の向き合い方ってそうそう変わるものじゃないってことよね。大きく育ったかに見える木でも、ちゃぁーんとお水をあげないとダメよということでございます。。


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最終話
9月11日(木)最終回:★★★と半分

同じ点数、間違ってる箇所もまったく同じの二枚の答案用紙。それが武と隣の席の子のもの・・ときたら、普段の行状から考えて誰でも武の方がカンニングしたと思うのも、ま、無理はございません。

ところが、実は武の方が答を教えていたことがわかり、菊次郎とさきの意見は正反対。カンニングさせるのは悪いことだ派のさきと、困ってる奴を助けた武はエライ派の菊次郎。結局、カンニングときたら、するのは武と決めつけてた家族が謝って一件落着・・ってのが、今回のメインエピソードだったんだけど、あたくしはそれより冒頭のひき逃げ騒ぎの方が断然北野家らしいと思いましたわっ。

新婚旅行から帰る途中、人をはねてしまった重一と久美子が青い顔で帰ってくる。みんなでオロオロしてると、そこに血だらけの菊次郎。そう、二人が轢いたのは菊次郎。それがわかって、みんなで大笑いして、で、それで終わりってのが、何と言ってもすごい。。轢かれたのが菊次郎だとわかる前に、さきはふたりを寝かして何もなかったことにしちゃおうとするし、だいたい人を轢いてそのまま帰ってきちゃう重一&久美子だって・・!オイっ、これでいーのかっ?とふつーはなるんだけど、この毒っ気が、ここの持ち味。。

このガサツとゆーか、この時代の下町の小狡さ、モラルの無さが、ブラック系リアリズムって感じで、あたくしとしては興味深かったの。だから、後半、ぐわーんと心あたたまる展開は・・、ちょっこし不本意だわっ。毒と薬のバランスがおもちろかったのに。。最終回、だからでしょーかね。。

お次はですね「菊次郎とさき」。これがですね、事前はこれっーぽっちも期待しておりませんで、圏外追放組だなと内心思ってたのに、のわんとそれなりに楽しめましたがなっ。昭和下町人情物語ふうなれども、その頃の人間のいきいきとした雰囲気とか、ちょびっつ「おくちあんぐりっ」と呆れる乱暴ぶりにも不思議に嫌悪感がなかった。

特にびっくりモノだったのは、母さきが長男夫婦がひき逃げしたのを「よし無かったことにしよう」と言っちゃうとこ。えーっ、そんなぁと思いつつも、今の過保護ママとは趣きが違って、その時代の乱暴な空気みたいなのが伝わってきて、「へぇ、こんな時代だったのね」と妙に納得しちゃったのでありました。夫婦を演じた室井滋&陣内孝則のご両人の貢献度大ですな。
posted by ちぃ@テレビ旬報 at 14:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 菊次郎とさき
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