テレビ番組 テレビ朝日
テレビドラマレビュー:「熟年離婚」
(出演/渡哲也、松坂慶子、高島礼子、西村雅彦、片瀬那奈、徳重聡他)
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放送前期待度:★★と四分の三
もうすぐ団塊の世代の皆様が定年を迎え始める『大定年時代』。。
約500万人とも言われる方々が仕事を離れるワケですから、そりゃ一大事。一体払われる退職金はどれだけになるのか?それが日本経済に与える影響は?第二の人生にふさわしい生き方は?・・等々、メディアでもこの話題には事欠きません。
・・で、そのひとつとして熟年離婚も当然起こりうる出来事。多くの殿方は「これからは妻と旅行したり、一緒に趣味を持って楽しく暮らそう♪」とお考えのようですが、さて妻の方は・・ってお話でございます。。
仕事一筋だった豊原幸太郎(渡哲也)が定年退職を迎える日がやってきた。彼は35年連れ添ってきた妻・洋子(松坂慶子)とハワイ旅行に出かけようと考えていたが、その洋子の方は秘かに離婚を考えていた。。
その夜、幸太郎の定年を祝う食事会のため、長女・律子(高島礼子)とその夫・善三、長男・俊介、次女・みどり(片瀬那奈)の豊原家一同が集合。でも幸太郎が偶然、俊介の不倫現場を目撃してしまったことから、その祝いの席は思いもよらないことに・・・。
きゃあっ、怖いでしゅね。面白そうでしゅね。修羅場ってますね。
「自分が家族を支えてきた」と思ってるお父さんが実は家族から疎まれていた・・・って設定はよくあるから、多少「またか・・」と思ったりもするけど、それだけ現実に多いことなのかも知れませぬ。
とりあえず拝見いたしましょ。。
テレビ番組 テレビ朝日
テレビドラマレビュー:「熟年離婚」
(出演/渡哲也、松坂慶子、高島礼子、西村雅彦、片瀬那奈、徳重聡他)
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第1話
10月13日(木)オンエア分:★★★と四分の一
チャンネル違ってたかと思っちゃった。。
だって、キャスト、漂う空気、冒険のない演出・・どっから見てもNHKなんだもん(苦笑)。
それと、このドラマそのものには関係ないことだけど、この枠って企画決まるの遅かったんだよね。これはそのつまり・・9月末に放送されたSPドラマ「祇園囃子」の撮影中に「渡さんっ、ひとつ連ドラの方も是非お願いしますよっ」みたいなノリで決まったのかしらん。。だって、石原プロ絡み以外ではとんとお見かけしない、平成の裕次郎→徳重聡殿もご出演されてるんだもの。。
いえ、その勿論、俳優さんとして良ければ何の問題もございませんが、つい、ふと思ってしまったもので。。
・・で、難癖つけてるよーですが(苦笑)、ドラマとしては目新しさは無いけど、破綻のないじっくり練り上げた味わいでございました。
定年を迎えた朝、幸太郎(渡哲也)は枕元に『35年間ご苦労様でした』という妻・洋子(松坂慶子)のメモを見つける。その洋子は前日から買い出しした豪華な材料を並べ、朝から幸太郎の好物〜今夜の祝いの席に出す料理を作っている。
何もかもが平和的で予定通りに進んでいそうな、穏やかな定年の朝・・。
でも娘・みどり(片瀬那奈)と息子・俊介(徳重聡)は、朝食も食べずにバタバタと近所に住む長女・律子(高島礼子)の家に。
で、この3人が朝食を食べながら「離婚したら誰がお父さんの面倒見るの?」と話し出す。父親残酷物語の始まりでございます。。。
洋子は夫の定年を機に離婚をしようと決め、それを前日に買い出しに同行した律子に話し、律子から他の兄弟へと伝わっていた・・というわけ。
仕事以外は何もできない父親が離婚されたら、誰かが生活の世話をしなくちゃいけなくなる。さらに工務店を営む律子の夫・善三は、その運転資金に幸太郎の退職金を当てにしており「離婚されたら都合が悪い」とお金の心配ばかり。
そうとも知らず、社員から見送られた幸太郎はこれから妻と海外旅行を楽しもうと、夫婦で英会話スクールの申し込みに行っちゃったりしてるの。。ぐすん、ね、やっぱり父親残酷物語だわ。。
・・とは言っても、この幸太郎も確かに困ったちゃんではある。
旅行のことでも洋子に何の相談もなく勝手に決めちゃってるし、多分一事が万事、ずーっとこの調子で来ちゃったんだろうなあ。。
帰宅前、洋子への指輪を買いにいった幸太郎はそこで偶然、息子が子連れの女性聡美(桜井幸子)といるところを見かけ、自分用のプレゼントの費用を彼女に出して貰っているのを目撃してしまう。
そして、一体あいつは何をやってるんだっ?!と苛立ちながら家に帰ると、何故かマンションの間取り図が・・。すっかり俊介があの女と住むために準備してると思い込む幸太郎。でもそれは、本当は洋子が離婚後住むためのもので、さらに妻は勤め先まで見つけていた。。
夜になり、幸太郎の定年を祝う食事会が始まる。指輪を渡し、海外旅行の話をする幸太郎に離婚の話を切り出そうとする洋子、それを必死で阻止しようとする娘たち。。
そこに俊介が帰宅し、幸太郎が「あの女は誰だ?」と言い出す。結婚するつもりだと言う俊介に、聡美がまだ離婚調停中と聞きますます怒り出す幸太郎。
「お前の教育がなってないからだっ」と洋子を怒鳴りつけ、「俺と母さんのような一生添い遂げる夫婦がいちばんなんだ」と一方的に言い放つ幸太郎に、ついに洋子が爆発。
あなたのそういうところが耐えられない。主婦を退職したい。一人で人生をやり直したい。何の相談もしないで自分の価値観を押しつけてくる貴方から解放されたい。だから離婚したい・・・そう一気に吐露した洋子に呆然とする幸太郎は、みんなの様子からこのことを知らなかったのは自分だけだったと気づき、祝いの料理をひっくり返す。。。〜次回へ
幸太郎にとっては、まさに青天の霹靂。。感謝こそされても、んなコトになろうとはこれっぽっちもお思いじゃなかったのでございましょう。。
でも、女って一度こうと決めると揺るぎませんし、フットワークも軽快でございますから、まぁ受け入れるしかないでしょう(苦笑)。
おほほ、あたくしどっちの味方なんでしょか?(自分でもよく分かりましぇん)
最近は少しずつ変わってきてるけど、日本の殿方ってこうなのよね。
仕事以外の会話が苦手ってゆーか、言葉で伝えるのがものすごく下手くそ。。
で、いざ定年を迎えて家にいるようになると、にわかに妻に一極集中。どこへ行くんだ?何しに行くんだ?誰と行くんだ?どーして行くんだ?俺はどうしたらいいんだ?メシはどうするんだ?・・って、ほとんど3歳児になっちゃうらしい。
だけど、うーん・・やっぱり可哀想だな、幸太郎お父さん。定年ってガックリ来るらしいし、こんな日にボコボコにしなくても・・。横暴だけど暴力亭主じゃなさそうだから、せめて子供より先に言ってあげて欲しかったな。
自分だけが知らなかったなんて、男の股間、もといっ、男の沽券丸つぶれだもん。
お若い皆ちゃまには、熟年夫婦の離婚なんて関係ねー興味ねーとお思いかもしれませんが、男女のすれ違いや別れどきって面ではけっこーお勉強になると、あたくしは思いましてよ。
ことに最近は、若くても家でゴロゴロしてるダンナ(恋人)も多そうだから、そういう時女達が内心何を考えてるか・・フツフツぐつぐつと煮えたぎる不満や不安、その恐ろしさに年齢は関係ありません。くふふ。。。