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「繋がれた明日」第1話

NHK/土曜:後10時 <2006年3月4日ー3月25日>

テレビ番組 NHK
テレビドラマレビュー:「繋がれた明日」
(出演/青木崇高、杉浦直樹、銀粉蝶、吉野紗香、藤真利子、馬渕英俚可他)
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第1話
3月4日(土)オンエア分:★★★と五分の三

『少年犯罪者の更生』という重いテーマを、恐ろしくクソ真面目に描くとってもNHK的なドラマ。内容もぎっちりと詰まっていて、CM無しで正味58分も見るともうバテバテ。だけど・・見応えはありました。。

隆太(青木崇高)は19才の時、恋人・ゆかりにつきまとう吾郎に話をつけに行き逆にボコボコにされて、はずみで刺し殺してしまう。裁判で、その時現場に居た吾郎の友人が不利な証言をしたことで、懲役5年以上7年以下の刑で少年刑務所に服役。

数年後、態度もマジメな隆太は幾度か仮釈放の機会を得るが、その都度「自分に不利な証言をした目撃者を恨んでいる」と話し、自らそのチャンスを避けるような態度を取り続ける。

隆太が高校生の頃、父親が他界。そのことで酒に溺れ、隆太をほったらかしにしてきことを気に病む母・文江(銀粉蝶)は今は酒を断ち、息子の仮釈放を待ち望んでいた。でも、妹の朋美(吉野紗香)は、服役後一度も面会に来ない・・自分のせいで家族の人生を狂わせたと思う隆太。
でも服役して6年、25才になった隆太は何にしろ少年刑務所を出る時期となり、保護司・大室(杉浦直樹)の熱心な働きかけもあり朋美との面会を経て、仮釈放の日を迎える。。

刑務所を出たくないワケではない・・早く出たいという思いは山々だけど、いざ出るとなると世間の目が怖くてしょうがないし、自分を恨んでるであろう家族と向き合うのも辛い。複雑な思いを抱えて仮出所した隆太は、独りでアパートで暮らす道を選ぶ。

仮出所の日、刑務所でも出所してからの心得を言い含められ、保護観察官からも『保護監察でのルール』を暗唱させられた隆太は、保護司の大室からもあれこれ諭される。大室が話をつけてくれた工務店に挨拶に行き、母が準備してくれたアパートを見た隆太を、大室は母と妹が住むアパートに送り届ける。

大室から、文江が用意してる料理には必ず箸をつけ「美味しい」と言うんだぞと言われ、小さな声で「うまい・・」と呟く隆太。でも、今日の出所を知っているはずの妹は帰って来ないし、母にやたらと気遣われることが息苦しくて早々に自分のアパートへ帰ろうとした時、朋美が帰ってくる。

明るく「遅くなってゴメンっ」と、乾杯をする朋美。「お兄ちゃんの帰ってくるのをずっと待ってた。だって家族だもんね」と言いながら、すぐその後から「・・・どうして家族なの?私が何か悪いことした?ねぇ母さん、私達が何か悪い事したの?・・何で私が学校で『人殺しの妹』って虐められなきゃいけないの?何でお父さんの遺してくれた家売って、こんなとこに越さなきゃいけなかったの?

私達は何もしてないよねぇ?!」と責め始めた。
「お母さんが全部悪い、ご免なさい」と泣き崩れる文江・・。隆太は「悪かったな、もう来ないから」と出て行く。

自分のアパートに帰った隆太は、荷物を整理しながら以前届いたゆかりからの短い手紙を読み直す。
『貴方を待つやさしさが、私にはありません。ご免なさい、私のことはもう忘れて』という手紙を読み、ガラスに映った自分に「お前、大丈夫か?」と問い「何とかやってみるよ」と答える隆太。。

大室から紹介された『黛工務店』で見習いとして働き始めた隆太だったが、ついオドオドとしてしまい、同僚ともなかなか馴染めない。それを『やる気がない』と思われ「お前は思ってること(→イヤならすぐ辞める)が顔に出てるんだよっ」と注意されてしまう。でも、その日立ち寄るよう言われていた大室の営む不動産屋へ行った隆太は、大変だろうが頑張れと励まされ「買い換えるから」と中古のテレビをプレゼントされる。

アパートに戻った隆太はすぐに嬉しそうにテレビを配線するが・・電源を入れると『少年による殺人のニュース』が流れる。一気にあの時の記憶がフラッシュバックし動揺する隆太、そこに昔の友人が突然訪ねてくる。

隆太が止めるのも聞かずに、「久しぶりなんだから、まぁ飲もうぜ」と上がり込んでくる友人。明日も朝から仕事だからと言えば「そんなの休め休めっ」と軽くいなされ、『お前がこうなったのは運が悪かっただけ』と言われて「・・運?」と押し黙る隆太。。

翌日、隆太が疲れて仕事から帰ると、昨日の友人がアパートに上がり込み酒盛りをして騒いでいた。隆太の知らない後輩まで連れ込み、その男から『兄貴っ、ご苦労様でしたっ』と挨拶されて戸惑う隆太は「騒がれて警察でも呼ばれたら逆戻りなんだっ」と、帰ってくれと頼み込む。

そんな過敏な隆太に「折角来てやってるのに、喧嘩売ってるのか?普通ムショから出てきたら、腹の座った男になるもんだろっ?!」と言う友人。険しい空気が流れるが、とにかく帰ってくれと頭を下げる隆太に「顔が潰された」と言い捨て友人たちは引き揚げていく。。

事件当時までは渋谷とか池袋あたりにゴロゴロしてそうな、大ワルではないけど、ちょっとやんちゃなお兄ちゃん風だった隆太。だから友人もそんな類で、昔のままのノリで近づいてくる。

でも今の隆太は、自分の素性を知られたくない、目立ちたくない、そっとしておいて欲しいとひたすら願い、その思いが強すぎて、ついオドオドとした態度になり、何にでも過剰に反応してしまう。

アパートの隣のおばさんに「学生さん?」と言われただけでドギマギし、職場の仲間から「今までは何してたんだ?」と聞かれただけで動揺しまくる。
もうちょっと『フツウ』にしていないと逆に目立ってしまうのに・・と思うけど、刑務所という閉じられた世界で6年も過ごせば無理もないのかもしれない。。

とにかく今は息をひそめ、問題を起こしたくない隆太だったのに・・・ところが思わぬ事件が起こってしまう。

翌朝仕事に出ると、職場は不穏な空気。同僚達の態度も明らかにおかしい。すぐにその気配を察した隆太の目に、1枚の紙が飛び込んでくる。

『中道隆太 人殺し』という大きな文字と、自分の顔写真が載った中傷ビラ。手に取ると<刑務所から出所した。皆さんご注意を>という但し書きと、当時の新聞記事の切り抜きまで入っている・・。

ワナワナと震える隆太に唯一彼の事情を知っている社長が『どうして隠してたのか?と、自分が追求されてただけだ。みんなは君の過去をとやかく言ってるのではない』と説明する。

「しばらくはギクシャクするかもしれんが、君がマジメにやってればそのうちみんなも分かってくれる」
「・・このまま働いていてもいいんでしょうか?」
「当たり前だろっ。君はもう罪を償ってきたんだっ!私は・・うちの連中を信じてる。君も信じろっ」

そこに連絡を受けたらしい、保護司の大室も駆けつけてきた。
誰がやったか心当たりはないのかと聞かれるが、母も妹も出所のことを他人に話すはずがない・・「分からないんです」としか言いようのない隆太。

大室は『腹立たしい気持は分かる。でも今は犯人を捜すことよりも冷静に先のことを考えよう』と諭すが、「できませんっ」と言って飛び出していく隆太。

自分のアパートの集合ポストを見に行った隆太は、そこにも中傷ビラが投函されているのを見つける。すぐに回収するが、鍵付きのポストの分は取り出せない。
隙間から手を入れて必死に取り出そうとするが・・届かない。

そこから母と妹の住むアパートに回ると、そこにもビラが。住人の一人は既にビラを手にしていて、隆太の顔をのぞき込んでくる。
雨の中、まだ駈けだしていく隆太。。〜次回へ。。。


また、つい熱心に書いてしまった(いつものことだっけ)。

とにかく『更生する難しさ』を、ひしひしと感じさせられるドラマでありました。

早く自由になりたいと思う気持もあるけど、外の世界に出るのが怖いという隆太のような人もいれば、「早く出てぇ、女と遊びてぇ」という健太(→隆太の刑務所仲間の1人)みたいなタイプもいて、同じ環境にいたのにまずスタート時点から気持が全然違う。

受け入れる側もいろいろで・・。
大室や黛工務店の社長のような『もう罪の償いは終わったんだから』と、励まし温かく見守っていこうとする人。昔の友人みたいに、前科をハクがついたかのように軽く考えている人。そして身内なのに、いや身内だからか「何もしてないのに人生を狂わされた」と兄を憎む妹・・。

出所して環境が激変し自分の感情をコントロールするだけでも精一杯なのに、そんな様々な周りの視線を浴びながら、それぞれとの関係を築いていくのは本当に大変だろうなぁ・・と思う。

元々、先に手を出してきたのは被害者だったのに、その友人の目撃者は隆太の方だと言い、最初からナイフを出してきたと勝手に話を作られた。
ナイフを持ち歩いていた隆太も勿論悪いけど、少し見方を変えれば正当防衛は無理でも過剰防衛ぐらいにはなったかもしれない。
懲役5年以上7年以下という刑を考えると、多少そういう面も考慮されてるのかなぁと思うけど、一方で「人を殺して数年か・・」という気もする。。

それに頭では『罪を償ったのだから』と冷静に思えても、いざ自分の隣人や仕事仲間が元殺人犯と知ったら、やっぱり普通には接する自信がない。
そんなふうにあれこれあれこれ、いろんなところを掻き混ぜられております。。

そーそ、主役の青木崇高くんという俳優さんも健闘してますが、妹の朋美役の吉野紗香嬢が意外に演技がうまいのに驚きました。パッパラパーなバラエティ系の女の子だと思っておりましたのに・・。ううっ、これまた見誤っていたようであります。。

引き続き、興味深く拝見して参りませう。。。
posted by ちぃ@テレビ旬報 at 17:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 繋がれた明日

「繋がれた明日」第2話

テレビ番組 NHK
テレビドラマレビュー:「繋がれた明日」
(出演/青木崇高、杉浦直樹、銀粉蝶、吉野紗香、藤真利子、馬渕英俚可他)
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第2話
3月11日(土)オンエア分:★★★と六分の五

このドラマご覧になってる方は、あまりおられないようでございます。
でも、読者の方で「メルマガ読んで見てみようかなと思いました」とメールしてくださった方もいて、嬉しいです。
それにドラマを見るまではいかないけど興味は持ったという方もいらしたので、ただ読み物として読んで頂けたらいいなと思い、今回もじっくり書かせて頂きました。。
でも、多分すんごく長くなるのでどうぞ覚悟してお読みください・・(笑)。

19才の時、はずみのような形で殺人犯になった隆太(青木崇高)は、複雑な思いを抱えながら『仮釈放』という形で出所し、保護司・大室(杉浦直樹)の尽力で表の世界での生活をスタートさせる。

黛工務店という建物の解体をする小さな会社で働きながら、身元引受人の母・文江(銀粉蝶)と妹の朋美(吉野紗香)の住むアパート近くで一人で生活し始めた隆太。

戸惑いばかりのその暮らしがほんの少し落ち着いた頃、隆太の過去を暴く中傷ビラが職場や自分と母たちの住むアパートにバラまかれてしまう。

そのビラを撒いたのは、出所後関係を絶とうとして揉めた昔のワル仲間の勇(山崎裕太)や卓也(坂田直貴)だと思った隆太は、二人を捜し始める。
でも、当時の仲間で今は真面目な板前として働く浩志(中村俊太)からは「そんなことより、まず被害者の家族に謝りに行け」と言われ、他の友人たちからは避けられ、勇たちの居所は分からなかった。

中傷ビラで激昂しそのまま飛び出して勇たちを捜した隆太だったが、翌日恐る恐る職場に出ると、同僚たちはぶっきらぼうながら普通に接してくれて少しホッとする。年配の同僚から『他のみんなも自慢できない過去がある。仕事ぶりを見れば人が分かるもんだ』と励まされ、隆太は少し元気を取り戻す。

その夜、繁樹(尾上寛之)が隆太を訪ねてくる。繁樹は刑務所仲間の中でも真面目に立ち直ろうとしている、今の隆太にとって心許せる数少ない心許せる友人。
お茶を飲みながら、携帯電話やウォシュレットに驚いたと言い合いながら、隆太の気持は和んでいく。でも帰ろうとした繁樹がゴミ箱の中傷ビラに気づき、空気は一変する。

「こんなモノ撒かれたらお終いじゃないですかっ」と言う繁樹に「事実だからしょうがない」と答える隆太。繁樹は「俺達、刑期を終えても人殺しって言われ続けるんですかっ?」と、なかなか興奮は収まらなかった。。

ここで、ぐぐぐっと考えこんでしまいました。。
刑期を終えたら、それは罪を償ったことになるんだけど・・でもそれで当事者が『終わった』と言うのは・・やっぱ抵抗あるかなぁ。。
繁樹だけでなく、隆太も「被害者の家族に一度は頭を下げに行かないといけないと思ってる」と言いながら「それで全部忘れられたらいいな」とも言うの。
正直、あたくしは「ええっ?忘れるの?」と思っちゃった・・。

とりあえず、先に進みましょう。。

隆太が繁樹を見送って自分のアパートに戻ると、『勇から電話がかかってきて迷惑してる』と妹の朋美からメモが入っていた。隆太がそこに書かれていた勇の携帯にすぐ電話すると、勇は明日会って話そうと言う。

休日だった隆太は約束した場所に出かけるが、勇はとりあえず付き合えと、ある男のところへ連れて行く。細谷というその男から、繁樹は持ち金の8万円を脅し取り、バイト代だと言って隆太に1万円を渡してきた・・。

それがただの恐喝なのか、それともヤミ金とかの取り立てなのかはよく分からなかったけど、何にしろ勇は隆太の「元殺人犯」というハクを使って細谷から金を巻き上げた。自分が利用されたと分かった隆太は怒り、「自分が仮出所することを誰から聞いたんだ?」と勇を締め上げ「卓也からだ」と聞き出す。

卓也の携帯番号を隆太が投げ返した1万円札に書いて、押しつけて去っていく勇。
隆太はゲーセンで働く卓也を訪ねるが、卓也は「出所のことは弟が噂で聞いて知った」と話す。そして、実は勇は相当金に困っていて住むところも無い状態で、以前隆太のところへ押しかけたのもそんな理由からだったからだと話す。

ただ面白がって自分を訪ねてきたのではなかった、勇も彼なりに藻掻き彼なりに自分を心配してるのか・・と思う隆太だったが、勇が押しつけていった1万円札は「返しておいてくれ」と卓也に預ける。

中傷ビラを撒いた犯人は分からないままだったが、仕事を続けていた隆太に初めての給料が出た夜、保護司の大室に面会に行くと、保護観察官の古橋(長谷川朝晴)も来ていた。そして古橋から「新宿中央署に仮出所中の受刑者に脅されて財布の中身を奪われたという通報があった」と告げられる。

隆太は勇が金に困っていることも含め、彼との経緯をそのまま全て話す。古橋は「とにかくもう昔の悪い仲間には会わないことだ」と注意するが、大室は「少し悪い仲間でも隆太が友達を思い遣る気持は分かる」と話す・・。

うーん・・大室が人間的な人だとは分かるけど、実際こんな別々のこと言われたら困るよなあ。。隆太自身が本当に勇の弱い部分も理解してそれを受け止められるようになれば、杓子定規に昔の友達を切ることもないのだろうけど、今はまだ本人がこんなだもんなあ・・。

その後、大室とファミレスで食事した隆太は自分が仮出所になったことを被害者家族は知っているのか?と尋ねる。勿論知ってるよと答えた大室に「だったら頭を下げに行くべきなんだろうけど・・訪ねていく勇気がない。心から謝れる自信もまだ無い」と打ち明ける隆太。
すると大室は『更生』という字を書かせ、更と生を組み合わせると何と読む?と聞いてきた。更+生=甦る。。(真面目なシーンなのに、つい「金八かよ?」と突っ込む自分が情けない。。)

「そうだ。更生は甦ることだ。君が心の底から被害者の気持ちになって考える事ができた時、新しい人間として甦るんじゃないかな」と言う大室。そして、被害者への謝罪のことはそれ以上言わず、安くてもいいから初給料からお母さんに何か買ってあげなさいと、大室はアドバイスする。

大室に言われた通り、隆太は母に何かを買って、黙ってアパートのノブに袋をかけて帰る。ところがその翌日隆太が仕事から自分のアパートに帰ると、母に贈ったはずのティーカップが部屋の前で粉々になっていた・・。すぐに母たちのアパートへ行くと、興奮した朋美から「何しに来たのよっ?どうして来れるのっ?!」と激しく責められる。

「あんたのせいよっ!何もかも終わりよっ!顔も見たくない・・出てってっ!」
とモノを投げつけ、外へ飛び出していく朋美。アパートの一階で、取り乱し大声で泣き叫ぶ朋美の声を聞きつけ近所の人たちが部屋から出てきて、警察を呼ぼうとする。

「誤解ですっ。俺たち兄弟なんですっ」
「あんたなんか兄じゃないっ!」
そう言い合ううちに、住人の一人が顔を覗き込み「この人・・ビラの男じゃないっ?!」と叫び・・結局警察に通報され、隆太は連行される。

大室が駆けつけ、誤解だと分かりすぐに釈放されるが・・朋美の勤め先にもやはりビラが撒かれていたと分かり「もう駄目、終わりっすよっ!」と怒りが収まらない隆太は廊下の灰皿スタンドを蹴飛ばす。

淡々とそれを片づけた大室が、今度は自分でそれを蹴飛ばして見せる。再び響く金属音に何事か?と険しい顔で睨み注意する警察の人々。
最初ビラが撒かれた時すぐ警察が調べてくれれば・・と憤る隆太に、大室は「ほら警察だって、灰皿が二度倒れれば重い腰を上げるさ」と言うが・・。

アパートに戻った隆太を母の文江が訪ねてくる。朋美もお兄ちゃんに悪いことをしたと謝っていた、あの子を恨まないでやってと言う文江。朋美の仕事を心配する隆太がそのことを口にすると、文江は「所長さんには言ってあるし・・朋美の問題は結局あの子自身が解決するしかない」と言う。

朋美が悪いんじゃないだろっ?俺のせいじゃないかっ?!と怒鳴る隆太に、また「ごめんね・・悪いのは私」と謝る文江。そんな母にますます苛立つ隆太。。

はぁ・・重いです。。やりきれないです。。がんじがらめです。。。
人を殺した兄を憎む妹。それはイヤと言うほど分かっているけど、まだまだ隠し続けることで精一杯の兄。でも暴かれてしまった現実。そんなこんなを全部自分のせいだと自分を責める母。。

でも・・こういう鬱陶しいやりとりを、何度となく果てしなくすることでしか、まずこれを通過することでしか次は見えて来ず、家族も再生できないかもしれないと、思ったりもする。。
だけど、それも所詮他人事だからかなぁ・・。そんな不毛に近い、先の見えないことなんて続ける自信、自分にもないもんなあ。。

で、隆太はどうするんだろうと見てたら・・何を思ったか予想外の行動に出ました。。

翌日、隆太は朋美の勤め先を訪れ、朋美の兄だと名乗り『妹と親しくしていた人と話がしたい』と告げる。
宅配業者か何かの流通センターのような広い事務所・・応対した女性社員も、他の社員も一斉に顔色を変える。狼狽する女性社員に代わって、総務課長だという男性が出てきて、事務所横の廊下のようなところに隆太を招き入れた。

「誤解しないで欲しいんですが、私達は今でも中道朋美くんのことを仲間だと思っています。あ、あなたのことと、中道くんの仕事ぶりや人間性は関係がありません。ですから、早く彼女に戻ってきて欲しいと思ってます」
隆太は、そう一気に話した総務課長に礼を言いながら「けど、そういうことじゃなく・・会社に文句を言いに来たんじゃありません。
その・・朋美と付き合っていた人を知りたいだけで・・」
「・・あんまりしつこいと、警察を呼びますよっ」

「・・?俺が何をしましたかっ?!」と歩み寄ると、勝手に後ずさりしてドアにぶつかり座り込んだ総務課長が「何をする気だっ!?」と叫ぶ。
すると、そこに朋美と親しいという若い女性社員が『私が話を聞く』と言って出てきた。
飯島というその女性に『皆さんが朋美を温かく見てくれてるのは分かってる。でも朋美はもう人生が終わったと言うほど落ち込んでいる。もし誰かとつきあっていたなら、その人を教えて欲しい』と頼む隆太。
それには答えず「本当に・・人を?ごめんなさい、私はあんなビラ信じてなかったので・・」という飯島さんに「ホントです」と言い、どうしてもつきあっている人に直接話がしたいと頼み続ける隆太。。

会社を休み家に閉じこもっている朋美に、飯島さんから電話が入る。
お兄さんが会社に来て、それを課長が脅迫だと思い込んで今警察に連れていかれてしまった・・。

再び大室が駆けつけ、隆太はすぐに釈放される。
担当の刑事達に頭を下げる大室を見て「どうして頭下げるんだよっ。俺は何も悪いことなんてしてねーよっ。頭下げるの、こいつらの方だろっ?」と荒れる隆太。
それを見て呆れ、眉をしかめる刑事達に「ただ話をつけに行っただけなのに、どうして警察に引っ張られるんだっ!人殺しは刑務所出ても、所詮人殺しじゃねぇかっ!どーせまたやるよって思ってんだろっ?!」と、さらに喰ってかかっていく。

「うーん、駄目だろ、これでは」と、どうしても思えるなぁ。。

その後、飯塚さんから朋美の交際相手は『高瀬』だという男性だと教えられるが、隆太一人で会いに行くのはやめて欲しいと言われる。
高瀬は本社の重役の息子・・お兄さん一人で行ってまた誤解されたら困る、それは朋美のためにも良くないと言われ、同席してもらうことになる。

そして、飯塚さんともう一人の同僚らしき女性が同席して、隆太は高瀬と面会。
でも隆太が口を開く前に、女性たちが「朋美を捨てる気ですかっ?!」と言い出す。

女「いちばん苦しんでる時に逃げ出すなんて、恥ずかしくないんですかっ?」

高「隠し事をするのはどうなんだ?僕は何も聞かされていなかった、お兄さんがいることすら知らなかった。・・それだけ彼女に信頼されてなかった」

女「言えると思いますかっ?」

高「じゃあ・・隠し通して、結婚の約束をしてから言うつもりだったって言うのか?」

隆「俺は、あと10ヶ月で保護観察が解ける。でも、それまでは母達のそばで暮らさないといけない。けど10ヶ月したらどこかへ消えて、朋美には二度と近づかない。だから俺という兄はいなかったと思ってくれないか・・?」

高「それとこれとは話が違う。彼女だって会社に来ようとせず、現実から逃げてる。会社に来れば僕と顔を合わせなければならない、逃げようがない。だから、僕から何か言ってくるのを待ってる。それは僕だけに全てを託して、僕の人間性だけで解決しようとしてることじゃないか」

女「じゃあ、朋美が会社に出てくれば許してくれるんですねっ?」

高「だからっ、許すとか許さないとかそういう話じゃないっ。彼女がこの先、ずっと僕に感謝しながらつきあってくなんて、辛すぎる。僕だって言いたいことが言えない。まだあのことを気にしてるんだと思われたくはないから。。そんな二人が楽しくやっていけるワケがない」

女「家族に犯罪者がいる女と一緒になりたくないだけしゃないっ?!」

しばらく黙って聞いていた隆太は、女性たちから『何とか言ってくれ』と言われ、いきなり土下座する。
「あと10ヶ月で消える。あなたやあなたの家族には迷惑をかけないから、朋美をどうか許してやってくれ」
「あなたまで僕に責任を押しつけないでくださいよ」
そう言って、高瀬は帰ってしまった。。

そんなことがあってから・・朋美が仕事場に隆太を訪ねてきた。
アパートで取り乱した時のことを謝り、高瀬に頭を下げてくれたんだってね、友達がいいお兄さんだと言ってたと話す朋美。

そして辞表を出したことを告げ「もともと重役の息子なんて釣り合うはずなかったのに」と笑ってみせ、『これでもモテるから大丈夫。お兄ちゃんみたいな身内がいても愛してくれる人はきっといると思う』と話し帰って行った。

このことで隆太は、ビラを撒いたヤツが本当に憎いと思うと、繁樹に話す。
「でも、だから死んだ三上の家族はもっともっと俺を憎んでるだろうと思う」とも言い、三上の家族のことを調べてくれないか?と頼む。
「・・?!無理です。。だったら正々堂々と行けば?」
「けど、面と向かって責められたら、黙って頭下げてる自信がないんだ」と、さらに繁樹に頼み込むのだが・・。

大室のところへ保護観察の面会に行った隆太は、どうして警察は動いてくれないんですか?と尋ねる。
「まだビラの犯人のこと、考えてるのか?警察はなぁ、見える傷から対処していく。見えない傷は後回しなんだよ」と諭す大室。
「じゃあ、妹が自殺でもしたら本腰を入れてくれるんですかっ?」と言う隆太。

その言葉に、いつもは穏やかな大室が声を荒げる。
「何てこと言うんだっ!君はっ!そんなことを言うのはやめなさいっ!・・何があっても死ぬことに逃げちゃいけないんだ。例えどんなに辛いことがあっても、それでも逃げずに前を見て生きて行かなきゃならんのだよっ」

「それでもね」と、大室の言葉を改めて言う事務所の事務員(佐藤仁美)。。

自分のアパートに戻ると、刑務所仲間の宏介(桐谷健太)が待っていた。
同じ刑務所仲間でも地道に立ち直ろうとしている繁樹と違い、どこか開き直っているような宏介に隆太は警戒する。
場所をファミレスに移し食事した後、ウエイトレスの女の子に馴れ馴れしく話しかけていた宏介が、隆太に向かって話し出す。

「中道さん、俺、こんな安っぽいメシじゃなくてもっと高級なメシを食える男になりますからね。そのためにも・・3万ばかし貸してくれません?」
「仕事してんだろ?」
「してますよ、してますけどね・・手取りが10万にも満たないんで生活できな
いんすよぉ」
「俺も似たようなもんだ」
「必ず返しますからぁ。・・それに、タダで貸してくれっていうワケでもないんすよ。ふふっ、繁樹なんかに頼んでも無駄ですよ、あいつトコトン意気地がねぇから。(急にヒソヒソ声で)被害者のことなんか調べられませんよ・・」

顔色を変える隆太。。
「あいつに・・聞いたのか?」
「フフッ、俺が繁樹に代わって探偵の真似事、引き受けさせて貰いますよぉっ。まぁここはひとつ、俺にも手を貸して貰えませんかね?」
「・・どうして、金が要る?」
「お願いしますよぉ、俺を助けると思ってぇ」
「給料日まで待てないのか?」
「ここは俺が払いますからっ」
「何に使うんだよ?」
いきなりテーブルを叩き「水くれっ、水ぅっ!」と怒鳴る宏介。

「どうして金が要る?使い道を話せっ?・・話せるワケねーだろぉっ!・・昔の女に会いたいから金が必要だなんてよぉっ。・・会うだけでいいんだよ、あいつに笑ってメシぐらい驕ってやりてーんだよぉ・・駄目か?一日だけあいつの顔、眺めていてーんだよ。。」

そう半泣きで言われ、自分も恋人だったゆかりとの日々を思い出す隆太は、俯いて泣き出した宏介に「3万は無理だけどな・・」と言うのだった。

その帰り道、ひとりの女が歩いてくる隆太を睨むように見つめていた。その女の横を通り過ぎようとした時、いきなり女が叫び声をあげる。
「誰かぁっ、助けてぇーっ!誰かぁっ!」
すぐに数人の通行人が駆け寄ってくると、その女は
「人殺しなんですっ、この人っ。人を殺してるんですっ」と訴え、隆太はアッと言う間に3〜4人の男に地面に押さえつけられ「早く警察を呼べっ」という声が飛び交う。。〜次回へ。。。


何でしょう・・?このグラグラ加減。
理科の実験で使った上皿天秤のはかりみたいに、ちょっとした台詞やシーンで、ゆらゆら動いてしまう。

隆太が、三上という男を殺したのは事実。
裁判で、その三上の友人が故意に隆太に不利な証言をしたのも事実。
それで、隆太が6年服役したのも事実。
周りが、固辞する隆太を『仮釈放』させたのも事実。

妹の朋美がそれで人生を狂わされたのも事実なら、まだ明らかではないけど、この殺人事件で三上の家族の人生が変わってしまったのも事実。

それで「人殺しはいつまでたっても人殺しかよっ」と言われたら、「よくそんなこと言えるなぁ」と思う自分もいれば、「じゃあ裁判で決められた刑に服すことって罪の償いではないの?」と思う自分もいて・・本当に分からなくなる。

灰皿に当たり散らす隆太は「やっぱキレやすい?」とつい思うし、情けないほどビクビクしてる隆太には「もうちょっとフツーにしないと浮いちゃうよ」と助言したくなり、のこのこと妹の職場に行く隆太には「・・バカじゃないの?」とも思ってしまう。

いろんな犯罪があるけど、『殺人』というのはやっぱり取り返しのつかないことだとしか言えない・・かなぁ。
どれだけ他の人が赦してくれたとしても、自分が赦してはいけない罪のような気がする。それほどどうにもならない重い罪・・。でも、そう思うはしから、じゃあ刑罰は何なんだろうという思いがムクムクと湧いても来る。

うーん・・でも、やっぱり『受け身』でしか残されていない気もするなぁ。。
ぐるぐるぐるぐる、同じところを回ってる。

最後まで見れば、このぐるぐるから少し抜け出せるでしょうか。。
posted by ちぃ@テレビ旬報 at 17:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 繋がれた明日

「繋がれた明日」第3話

テレビ番組 NHK
テレビドラマレビュー:「繋がれた明日」
(出演/青木崇高、杉浦直樹、銀粉蝶、吉野紗香、藤真利子、馬渕英俚可他)
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第3話
3月18日(土)オンエア分:★★★★と三分の一

今回のタイトルは「罠」。
これまでの流れと、このタイトルだけでどういう方向へ行くのかは想像でき、実際ほぼ思い描いた通りの展開でした。NHKらしいと言えば、とてもNHKらしかったし(笑)。

でも、見終わった後に残ったモノは想像を超えていて、いえ、と言うよりは「分かったつもり」でいたことが、実は何も分かっていなかったのだと気づかされたというべきか・・。とにかく中身はぎゅんぎゅんで、メモを取りながら見てたらノートが15ページになっちゃった。。
このまま書いたら最長記録樹立しそうで、考えただけで恐ろしい(苦笑)。長けりゃそれが伝わるってものではないと分かっているのですが、うーん・・悪戦苦闘しそうです。。


19才の時、当時恋人だったゆかりにつきまとう三上を刺し殺し、6年の服役後仮釈放になった隆太(青木崇高)。その過去を暴く中傷ビラが撒かれ、新生活はとても順調とはいえないものだったが、それでもほんの少しずつ前を向いて歩き始めていたそんな頃。。

ある夜自分のアパート近くの路上に立っていた見知らぬ若い女が、突然隆太の顔を見るなり「人殺しぃーっ、誰か助けてぇーっ」と大声で叫び声をあげた。通行人に取り押さえられた隆太は、またも警察に連行されてしまう。

自分のせいで母・文江(銀粉蝶)と妹の朋美(吉野紗香)の人生までも狂わせてしまった隆太にとって、警察沙汰になるのは最も耐え難いこと。でも既にもう2回、警察に通報され〜連行という騒ぎが起きていた。いずれもすぐ誤解と分かり釈放されたが、何回となく繰り返されるこの事態・・隆太は迎えにきた保護司・大室(杉浦直樹)に憤りをぶつける。

「何度・・こんな目に遭えばいいんですか。前科者は疑われても仕方ないですよねぇ・・人を殺した身なんですから」
立ちつくし嗚咽する隆太に「もう・・言うなっ」と駆け寄る大室。

「俺はおかしなこと言ってますかっ?」
「涙を拭きなさい、お母さんが待ってる。無理してでも笑顔を作るんだよ、お母さんの前で泣いたりしたら私が許さんぞ」
そう言って、涙を拭いてやる大室。

あの女も例のビラを見ていて、夜道で君と出会ってつい怖くなり声をあげたらしいと言う大室。
「あの女性を恨むのは筋違い、元はと言えばあのビラを撒いたヤツのせいだからな」と言い聞かせられた隆太は、廊下で待っていた文江に「参ったよ。とんでもない誤解なんだから・・」と平気そうに振る舞ってみせるが。。

翌日、ほとんど寝る時間もなく勤務する黛工務店に出勤した隆太に、若い同僚が「いいっすねぇ、オールで遊んだんすか?」と声をかけてきた。どこで?と聞いくる彼に「留置場」と答える隆太。ビラで隆太の過去を知っている他の同僚達もギョッとする。最初から過去を知って雇ってくれた社長に「お前、何かやったのか?」と聞かれ、『いや夜道で女の人に叫ばれて・・でもすぐ誤解だと分かったから』と説明すると、ホッとしたような空気が流れる。

『お前も気をつけろよ』『お前こそ』とわざと言い合いながら、重い雰囲気を変えようとしてくれる同僚達に、隆太の顔も少しだけほころぶ。。

しかしその夜、隆太はまた昨日の女に待ち伏せされ「人殺しっ」と言われる。
「よくも平気な顔して生きてられるわねぇっ!?」
「あんた誰だ?三上のこと知ってんのか?」
「人殺しぃーっ!誰かぁー警察っ、警察を呼んでぇーっ」
と叫び始め、足を止める通行人。すると、隆太も警察を呼んでくれるように頼む。

やってきたパトカーに『昨日も同じ事があった、調べてもらえば分かる』と事情を説明し、あの女性が何者なのか調べて欲しいと頼む隆太。
女は別の警察官に事情を聞かれるが「何で私が捕まるのっ?私が何をしたって言うのよっ!人殺しのあいつを刑務所に突っ込んでよっ」と騒ぎ続けていた。「はいはい、じゃ署の方で・・」となだめても喚き散らす女に、警察官が一喝する。

「やめなさいっ!これ以上騒ぐとホントに逮捕しなくちゃいけなくなるよっ」
そして、喚き暴れる女の方だけをパトカーに乗せ、去っていった。

翌日、仕事中にぼんやりとする隆太に先輩の日野が『俺もここに入った頃は迷惑ばかりかけてさぁ』と声をかけてきた。
そして実は俺も人を殺したことがある、隠してて悪かったな・・と話し出した。

でも聞けば、それは交通事故・・自分とは違うと言う隆太に「同じだよ、俺も人殺しだ。交通刑務所に2年いた」
「俺は・・この手でナイフを握って、人を・・殺したんです。事故とは違います」
「俺逃げたんだよっ、人をはねたって分かっててその現場から。逃げ切れるはずもないのに、とにかくその事故現場から離れたかったんだ」

そう言う日野に、隆太が被害者の墓参りには行ったのか尋ねると『行った』と言う、女房にそうしなければ別れると言われたと。お前は?と聞かれ、答えられない隆太に「まぁ行きたくない理由があるんだな・・」と何か合点したように話す日野。

先日隆太が金を貸した刑務所仲間の宏介(桐谷健太)から連絡があり、隆太はいつものファミレスで会う。刑務所でも不貞不貞しい態度だった宏介は隆太にとっては付き合いたくない相手だったが、『昔の女と会うために、笑ってメシぐらいおごってやりたいだけなんだ・・』と泣きながら借金の本当の理由を打ち明けられ、金を融通した隆太。その時に隆太が知りたがっていた被害者・三上のことを宏介が代わりに調べると言っていた件で、何かが分かったらしい。

「三上の家族、母ちゃんと弟がいて、父ちゃんはいないみたいっす」と言い、今の住所を書いたメモを渡される。他に女の兄弟はいないらしい。

そして休みの日、隆太はネクタイこそしていないものの、ジャケットを羽織りきちんとした身なりで外出した。花を買い、電話ボックスに入った隆太は、たどたどしく突然の電話の非礼を詫び、名前を名乗る。

「中道?」
「はい、既にご存じとは思いますが、お陰様を持ちまして仮釈放になりました。今までご報告が遅れまして、本当に申し訳ありませんでした。実は今、ご自宅の近くの・・」
と話し出したところで、電話が切られた。すぐにかけ直すが、繋がった途端また切られてしまう。

花束を抱え、メモを頼りに知らない町を歩き、あるマンションの三上の家を探し当てた隆太は恐る恐るインターホンを鳴らす。でも応答はなく、ドアをノックするがやはり反応はない。しかしドアスコープから見ているのではないかと感じた隆太は、名前を名乗り「取り返しのつかないことをしでかし、本当に申し訳ありませんでした」と頭を下げ、花を置いて立ち去る。

その帰り、隆太は浩志(中村俊太)の寿司屋に立ち寄る。浩志は19才当時の遊び仲間だったが、今は真面目な板前として働いていた。この間、中傷ビラを撒かれた時、別の仲間の勇(山崎裕太)たちだと思い込み血まなこで走り回る隆太に浩志は『そんなことより被害者の家族に謝罪に行け』と忠告していた。

「被害者の家族を訪ねてきた。会ってはもらえなかったけどね・・」
「会ってくれなくたって仕方ねーだろ。けど、お前が諦めない限り必ず気持は伝わるはずだ」
そう言って、下働きの男の子を奥に行かせた浩志は話を続ける。

「お前を今でも恨んでるってことは、それだけ家族を愛してたってことだ。人を強く愛せる人なら、必ず人の辛い気持も理解できるって俺はそう思うけどな」
そう言って、浩志は「お待ちっ」と、何も注文してない隆太の前に握りを二つ置いた。何も言わず口にした隆太は、泣きそうな顔で「うまい・・」と呟く。

この間、ゆかりの友達も食べにきて、今彼女は2才になる女の子がいて、自宅で小さなピアノ教室を開いてるらしいぞ・・と話す浩志。恋人だったゆかり・・今はもう別の人と幸せにしてるらしい。。


ちょっとしたことなんだけど・・。
浩志は隆太と同い年で、多分大ワルではなかったと思うけどそれなりにヤンチャしてた仲間のひとり。でも今は、雇われた店だけど昼間は板場を任されるほどだから、職人としてのキャリアも積み、地道ながら充実した日々を送っている様子。

そんな彼が握った鮨・・多分中トロと小鰭(どうでもいいか?笑)は本当に美味しそうだったけど、隆太は味わえるような心境ではなかったろうな。。
何か、こっちで見ててもまぶしかったもん、浩志。同じように遊んでいた仲間なのに、6年の間に大きく立場は隔たってしまった・・。そうしたのは自分、だけどやっぱり辛い・・そんな隆太の気持ちがジワッと伝わるシーンでした。

それに、浩志役の中村俊太くん、なかなか良いです。「白い巨塔」で、原告側の弁当屋の息子してる時はビミョーだったけど(失礼)。それにここに出てる若い男の子たち、隆太を初めとしてみんなすごく健闘してる。学校モノはいつも出てる顔ぶれが似ていて新鮮味がないことも多いけど、ここは初めて見る顔も多くてジャニーズ系もいなさそう。だから余計に現実感が増すのでしょうか、とにかくみんな良い感じです。

話に戻りましょ。。

浩志の店の後で母と妹のアパートにも立ち寄り、三上の家に行ったことを玄関で報告する隆太。会っては貰えなかったけど・・と言われても、息子がそんな気持になったことが嬉しい文江は「とにかく上がれ」と勧めるが、隆太は辞書を借りにきただけと話す。すると妹の朋美が「何をガタガタやってるのよ」と顔を出した。そして「お兄ちゃん、いつまでもお母さんに甘えてちゃ駄目だよ」と言う。

「そんなつもりは無いけど・・」
「これっ。ストーブまだ買ってないんでしょ?持って帰って」
「・・いいのか?」
「うちはファンヒーターにするの」
「ありがとう・・」
「似合ってんじゃん?そのブレザー」
「そうか・・?」

ずっと兄を許せず、受け入れられなかった朋美。さらにあのビラが勤め先にも撒かれたことで、会社にも居づらくなり恋人とも別れた朋美。そんな妹を気にして隆太も部屋にも上がらなかったのだろう。でもぶっきらぼうに話しかけ、気遣いを見せる朋美、何か少し吹っ切れたんだろうね。。

ところが、ストーブを抱えて自分のアパートまで帰ってくると、またあの女が待っていた。ハッと立ち止まる隆太にまた「人殺しっ」と叫ぶ女。

「あんたが元気そうにしてるなんて許せないっ」
「君は・・三上吾郎の恋人か?」
「あんたのせいなのよっ!私の人生が狂ったのはっ。早く、あの人返しなさいよぉっ!」
「先に手を出したのはあいつの方だ」
「嘘よっ!」
「ゆかりに言い寄ったのもあいつだ」
「嘘に決まってんでしょっ!あの人私に優しかったのよっ、よそ見なんかするもんか・・この私を愛してたのよっ」

その場に泣き崩れる女。大室に電話した隆太が戻ると、見知らぬおばさんがその女に声をかけていた。恋人?泣かしちゃ駄目よと言いながらおばさんが立ち去ったところに大室が車で駆けつけてきた。

「初めまして、中道君を担当してる保護司の大室と言います。少し・・落ち着きましたか?警察に通報しようとは私達も思いませんが・・あなた、やってることはストーカーと同じじゃありませんか?」
「人殺しなのよっ、こいつは」
「確かに。でもね、彼は法律で決められた刑罰をきちんと果たして来てますよ」
そう言って、大室は女の隣に座り込んだ。
「たった・・6年なのよっ、吾郎を殺した罪が」と、また泣き始める女。

そう、女は被害者・三上吾郎の元恋人・藪内晴枝(馬渕英俚可)。
ここからの会話が恐ろしく長いんだけど、それに想像できる範疇でもあったんだけど、でも書きたいので書きます(笑)。

大室が言う。
「一度犯した罪の苦しみは一生続くんですよ。それはあなたが三上君を失った悲しみが一生続くようにね」
「この男、私は一生こいつを恨んでやるって決めたのよっ。法律が6年なんて甘いこと言うんだったら、私が一生つきまとって罪の深さを教えてやるっ」
ポトポトと涙をこぼしながら、隆太を睨む晴枝。
「私は絶対この男・・許さない」
「こんな道ばたで話すようなことじゃありません。。ねぇ車の中で話しましょう」
そう言って促しても動かない・・大室は諦めたように地べたに腰を据え話す。

「三上君が喧嘩を引き起こした原因は知ってるよね?」
「こいつが因縁つけたからでしょっ?」
「そうじゃない。最初のきっかけは三上君の方にあったんだ」
「・・嘘、言わないでよ。警察も裁判所もよってたかって吾郎のこと悪者にしようとしてるだけじゃないのっ」

「いい加減に目を覚まさないかっ?!人を苦しめるのはそんなに楽しいかっ?!・・・確かに、中道君の罪は消えないかもしれない。勿論彼にも忘れてもらっちゃ困る。でもねぇ、こんなふうにして一方的に彼を責めることが、罪の償いをさせることになると思うか?あなた・・中道君が毎日をどんな気持で暮らしてるのか、知ってるのかねぇ?」

そばで黙って立ちつくしていた隆太が口を開く。
「もう・・いいですよ」
「良くないっ。そんなとこに突っ立てないで、君もここに座って一緒にこの人の話を聞くんだ」
そう言われ、小さくなって膝を抱え込む隆太。

「あなたは、中道君がどうすれば納得できるんですか?」
「死ねばいい。。死んで詫びるべきなのよ」
「彼が死ねば、本当に満足できると思ってるんですか?中道君につきまとって、あなたまで不幸な人生を送るつもりなのか?」

「そうよっ。絶対吾郎を殺したこと、忘れさせないからっ。何があってもあんたのこと、幸せになんかするもんかっ。例え1秒でもっ、笑ってて欲しくないのっ。ずっとずっと罪の意識を感じて、涙流して、ずっとずっと苦しめばいいのよっ」

「人を恨み続けるというのは、肉体的にも精神的にももの凄いエネルギーがいる。君じゃ無理じゃないかねぇ?今の君は疲れ果ててるように見えるからねぇ・・」

「あんたに何が分かんのよっ!?聞いたふうなこと言わないでよっ。私は一生こいつにつきまとってやるっ、死にたくなるぐらいに」
「そうか・・分かった。じゃあ毎日気の済むまでここに立っていなさい。彼は逃げも隠れもしない。ただしっ、今夜のようなことがあったら、こっちも仕方ない。警察に通報させてもらうよ?・・後は君の自由だ。それでいいねっ?中道君も。んっ?どうしたんだい?望みが叶うんだ。もう少し喜んで見せたらどうだい?」

いつの間にかまた泣き始めていた晴枝は、その言葉にキッと睨みつけ「大きなお世話よっ。また来るからねっ」と言って帰っていった。大室はうなだれる隆太に声をかける。

「そんなに自分を責めるなよ。・・私だって自信を無くしかけてる。。彼女を説得できなかった・・。保護司になって10年、被害者側の人と向き合ったのは初めてだ。彼女が言うように結局私は・・理想と綺麗事を並べただけかもしれない。君の罪が消えてなくなったわけじゃない。・・でもな、君が人生をやり直すチャンスは必ず・・ある」

こんなことがあった後日、隆太は三上の母・鶴子(藤真利子)に手紙を書き始める。辞書を引き引き、仮釈放の報告が遅れた詫びと自分の近況・・でもそこで晴枝の『私は一生こいつにつきまとってやるっ、死にたくなるぐらいに』という言葉がよみがえり、詰まってしまう。でも、再び書き出す。

<ご家族のお怒りは、多少なりとも理解しているつもりです。手紙を送って来るのならどうしてもっと早く書いて寄こさなかったのか、訪ねて来るなら仮釈放になった時点でどうしてすぐに来なかったのか、そう思われているかもしれません。しかし、自分には時間が必要だったのだと思います・・・・・>

手紙を出してから、毎日ポストを気にするが返事は無い。でも、その後も隆太は手紙を出し続ける。

昔、刑務官に手紙を書くよう勧められ、その時は書かなかったし、何故そんなアドバイスをするのか分からなかったが、今は分かる。こうして文字にすることで、自分の罪を冷静に振り返って見つめることができた・・。「本当に申し訳ないことをしました。ぜひ、お墓の前で手を合わさせてください。本当に申し訳ありませんでした」と綴る隆太。

黛工務店の社長は大室に、隆太はよく頑張ってると報告。正社員にするのは正式に仮釈放が明けてからになるだろうが、4月からは正社員と同じ給料制にすることを考えてると言う。その分手取りも増える・・、大室は立ち上がって嬉しそうに深々と頭を下げる。

保護観察の面談の日、そのことが大室から隆太にも伝えられるが、彼はきょとんとした様子。何だ?嬉しくないのか?と尋ねる大室に「有り難いんですが・・申し訳ない気持もあります」
「どうして?」
「仮出所が明けるまでは、まだ刑期の途中ですから。一人前の扱いを受けていいのはその後になってからのような気がします・・」
「そうか・・お前。。素晴らしいと思うなぁ、ねぇゆうちゃん?」
お茶を運んできた事務のゆうちゃん(佐藤仁美)も「うん、お母さんが聞いたら喜ぶよ、きっと」と答える。

そんなある日、仕事を終えて事務所に戻った隆太に、三上の母から電話があったと伝えられる。
すぐに電話をかけに外に走っていく隆太を、同僚達も嬉しそうに見ていた。

『わざわざ電話を頂きありがとうございます』と礼を言う隆太に。鶴子は「今日、これから来れるかしら?」と言う。
「は、はいっ?」
「あの子の位牌の前で、手を合わせてやって欲しいの」
「あ・・こちらも是非そうさせていただきたいと思ってました」
「じゃあ待ってます。花なんか要らない。来てくれるだけでいいから」

そうは言われたが、隆太はあの時と同じ服装に着替え、花を持って訪ねていく。
部屋に通され、小さな仏壇に向かって目を閉じ一心に手を合わせる隆太。なかなか顔をあげない隆太に、鶴子が声をかける。
「あの子ねぇ、リンゴが好きだったの」そう言って、ナイフとリンゴを手渡し、「剥いて供えてやってくれる?」と頼んできた。

ナイフを渡され固まった隆太・・その時、鶴子は突然大声を上げて掃除機の柄で室内のガラス戸を叩き壊し始めた。
「うわあぁぁぁーっ!」と叫びながら、今度は部屋中の物を次々に振り落とし、投げ倒していく。隆太も呆然としながら「何するんですかっ?!」と叫ぶが、鶴子はますます暴れ「誰かっ、誰かぁっ助けてぇーっ」と大声で呼び始めた。そこに1人の男性が来た。

「この人がっ、この人が急に暴れ出して私を刺そうとしたのっ!」と訴える鶴子。
その男性に持っていたナイフを見られた隆太は、ハッとしてナイフを離し、「違いますっ、俺、リンゴを剥こうとして・・」
「誰だっ?お前?」
「中道・・中道隆太・・」
「警察っ、早く警察を呼んでっ」と言いながら、隆太がおろおろと動くと「きゃああぁぁーっ」と喚く鶴子。
パニックになった隆太は部屋から飛び出し、そのまま逃げていってしまった。。

だから、『罠』か。。。
家族や同僚とも少しずつ距離を縮め、とりあえずあの晴枝も姿を現さなくなって、やっと被害者のことに思いが及ぶようになった矢先の出来事。。
何故逃げた?と責めるのは酷かもしれない・・。でも息子を殺された鶴子が復讐してやりたいと思う気持ちも分かる・・。どっちつかずの自分に苛々する。。

すぐに大室のところへ電話すると、ゆうちゃんが出て警察に行っていると言う。
「俺・・警察に追われてるんですね?」
「・・中道君は何もしてないよねっ?」
「大室さんに伝えてください。駅前のビルの屋上で待ってるって」
それだけ言って、隆太は電話を切ってしまった。

その場所に大室が駆けつけると・・隆太はいた。
「中道くんっ!」
「ひとりですか?」
「もちろんだ」
「・・誤解は解けましたか?」
「今捜査中だと言っていた。だから君から直接話が聞きたいと」
「警察は・・信じてくれなかったわけですね?」
「そうじゃないっ。三上さんの方からしか話を聞いてないんで、君にも事情を確認して貰いたいと言ってるんだ。警察に・・逃げてると思われたら君の立場はもっと悪くなる」
機械や貯水槽を囲っているフェンスごしに、必死に説得する大室。

うーん、ここからの会話も省けないので、そのまま行きましょう。。

「誰も信じてくれるわけはないから、現場を離れたんです。だって、証拠がどこにありますっ?あの部屋にいたのは、俺と三上の母親だけなんだっ」
「事実は必ずっ明らかになる。君は包み隠さず全てを話せば、警察だって信じてくれるさっ」
「・・三上の母親が一人で暴れたんです」
「うん・・で、ナイフを持ってたというのは?」
「リンゴを剥いてくれって言われたから、持っただけです」
「そうか、分かったっ。そのことを話せば必ず分かってもらえるよっ」

「。。。。どうしてっ、何もしてない俺がっ警察に出頭しなきゃならないんですかっ?!被害者は剥こうじゃなくて・・俺なんですよ」

「私は君を信じてるっ。でもな、人に信じてもらうためには逃げてちゃ駄目なんだっ。自分から話して堂々と相手を説得する必要があるんだよぉっ」
「俺に前があるからですか?」
「(頷きながら)君は・・まだ保護観察の身だ。本当の自由を手にしたわけじゃないんだ。だからっ、努力してっ我慢してっそれを手に入れるんだよっ」
「結局・・こんなことの繰り返しで、俺には明日なんかどこにもないんですよっ」

フェンスを握りしめ、大声で叫ぶ大室。
「そんなことはないっ!今は地べたを這うような暮らしだろう、それでも明日を掴むために生きていくんだよっ」

首を横に振りながら、隆太は言う。
「あなたに人を殺した者の気持は分かりませんよ。分かるはずがないっ。あなたと私は違うんだっ!」
「分かるっ」
「ただ年食ってるだけで分かったようなことを言うのは、もうやめてくれぇっ!」
そう叫び背を向けて離れて行こうとする隆太に、「中道っ、聞いてくれっ」と叫ぶ大室。

「20年前、小学校・・私の無素面が体育の授業中に心臓マヒで死んでしまった。私は監督不行届きだと、担任の教師のせいにした。教師の過失は認められなかったが、彼は何度も娘の霊前で手を合わさせてくれと頭を下げて頼みに来た。でも・・私は断った。断り続けた。それからしばらくして、その教師は自殺した。事故の責任を感じて・・。その教師にも5才になる娘さんがいたんだ。。私のせいだ。だから分かる・・分かるんだっ」

隆太は話を聞いていたが、やはり逃げていこうとする。
「中道っ!、私と、私とやり直してくれないかっ?!」
「少し、時間をください。すいません・・・」
走り去っていく背中に向かって大室が叫ぶ。
「中道っ、必ず、必ずっ戻ってくるんだぞっ」

電車に乗った隆太は、刑務所仲間だった繁樹(尾上寛之)の元を訪ねるが、彼はいなかった。家族は友達の家に寄っていると言うが、何となく様子がおかしい。
隆太は宏介に電話する。すると、今繁樹もここにいると言う。
繁樹も自分と同じように宏介とは距離を置いていたはずなのに・・そう思いながら二人の元へ向かう。


ううぇぇ・・・駄目だ、終わらないし、終われない。。
我ながら、ホントに自分のこの性(さが)?性癖?が嫌です・・。
全部書くと一度に配信できないかもしれないので、続きは追って(明朝かな?)に送させていただきます。
posted by ちぃ@テレビ旬報 at 17:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 繋がれた明日